勇気づけ子育て

子どもの薬はだれのため?

お子さんの薬は
だれのためだと思いますか?

 

し ま
し ま
こんにちは!
みんなを癒す
勇気づけママドクター
福岡詩麻です。

 

子どもの薬は

もちろん

子どものため

ですよね。

 

 

でも、子どもに薬をいやがられると
心配になるし
困ってしまいますよね…。

 

「 子どもが薬を飲んでくれない!
の続きです。

目薬しないと目が悪くなるよ!

わたしは普段は、

眼科クリニック院長をしています。

 

 

  

最近、
一部の眼科では、
子どもの近視進行予防のため、
低濃度アトロピン点眼を処方しています。

 

 

近視には、

遺伝的要因と環境要因が関係します。

 

我が家は、祖父母も両親(わたしと夫)も
全員近視でメガネです。

遺伝的要因あり

 

娘たちふたりとも
YouTubeやマインクラフトがだいすきで、
毎日、長時間タブレットやパソコンを
見ています。

環境要因あり

 

遺伝的要因も環境要因もあり!

 

ということは、

当然、この子たちは

近視になるに

違いない!!

 

わたしがメガネをかけはじめたのは
小学校3年生だったから
もっと早いかもしれない…。

 

自分のクリニックで
低濃度アトロピン点眼を
処方できるようになったのを
きっかけに、

自分の子どもにも目薬をさすことにしました。

子どもへの声かけ

当時の声かけは…

  • 毎日目薬しっかりしないと
    目が悪くなるよ
  • YouTubeばかり見ていると
    目が悪くなるよ
  • そんなに近くで見ていると
    目が悪くなるよ
  • 暗いところで見ていると
    目が悪くなるよ
  • 近視になると、
    メガネかけないといけないんだよ
  • 強い近視になると、オトナになってから、
    ○○とか✕✕とかの
    病気になりやすくなっちゃうんだよ

 

 

おどしですか(苦笑)

 

 

これだけ毎日のように
悪くなる」と
繰り返し言われれば、
よいものも悪くなりそうですよね。

 

ママドクターのあるある

いつも最悪の事態を想定するクセがついているので
自分の子どもに
過剰な心配と警告をしてしまいがち。

わたしだけ…ではないですよね?

毎晩、
鬼気迫るいきおいで、
目薬をさそうとする母に

当然のように、
長女は目薬をいやがります。

でも、目薬をしないのも目が悪くなるから
いやだといいます。

 

 

こちらも
だんだん疲れてきました…。

 

この薬はだれのため?なんのため?

そんなとき、

勇気づけ講師の方とお嬢さんが
受診されました。

 

点眼すると近視の進みがゆっくりになることを
おふたりに説明しました。

そして、そのお嬢さんがしたことは、

  • 点眼の目的を知る
  • 自分で点眼をすると決める
  • 自分で点眼を管理する
  • 楽しみに点眼する
  • 点眼していると
    現状維持できると安心する
  • 点眼していることで、
    目を使う自分の好きなことが
    思いっきり気持ちよくできる

 

 

…そうです。

 

点眼するか、しないか

親の課題ではなくて、

子ども自身の課題なのでした!!

 

 

アドラー心理学の「課題の分離」

その問題を放置した場合に
こまるのは誰か?
という視点から、

「子どもの課題」と「親の課題」を
分けて考えます。

 

点眼をいやがって
近視が進んで

不便になるのは子ども本人

近視自体は病気ではないです。
メガネなしだと

遠くが裸眼で見にくくなる
という意味での不便です。

 

親ができることは

子どもを応援することです。

 

ある程度、自分のことが自分でできる
お子さんであれば、

自分で点眼する練習や
自分で薬の管理ができる方法を
一緒に考えてみる。

本人がやると決めたら、
口出ししたくなっちゃうけれども、
あとはそっと見守る。

 


親子の課題の分離について
もっと知りたい方は、
原田綾子先生の本
をお読みください。

 

 

予防目的の点眼をすると
決めるにあたって、

不安を原動力にするのか?

安心を原動力にするのか?

 

 

同じ目薬ひとつするにしても、

子ども本人の気持ちも親の気持ちも
だいぶ違うのだ

ということも
教えてもらいました。

 

親として子どもを応援

そもそも進行予防というのは、
今、困っていない状態を
少しでも長くするためのものなのですよね。

 

自覚症状のない病気に対しての投薬とは
また意味あいが違うのですよね。

 

それなのに、

我が家の姉妹に
むやみにおどしをかけてしまっていたのを
反省しました。

患者さんのことは尊重できていても、
自分の子どもへの関わりは
けっこう難しいことがありますね~(汗)。

 

しばらく、
「目薬さしたら、さらに目がよくなるね!」
などと声かけしながら、

子どもたちが自分で点眼する練習をして

ときどきはおやすみもしながら
できる範囲で、続けていました。

 

 

家族会議を何度か行い、
子どもたち自身の意見と
親の意見を伝えあって、
YouTubeとゲームの時間を
半分以下に短くすることになりました。

時間をくぎったことで、
親が「見すぎだよ!!」
と言わなくなり、
楽しく見られるようになりました。

 

 

予防の点眼については、

 ふたりとも

「自分は目がいい」
「よく見えている」
「もう目薬はしなくていい」

というので、

その言葉を信じて

過剰に心配することを手放すと決め、
そもそもまだ近視になっていなかった…

いったん点眼を
おしまいにすることになりました。

 

医者として子どもを応援

このことをきっかけに、

お薬や治療について

保護者の方だけでなく、

お子さん本人にも
ご本人にわかる範囲で

説明する

どうしたいかを聴く

ということを
それまで以上に心がけるようになりました。

 

 

子どもの薬について、
さらに

子どもが薬をのむときの声かけ

に続きます。

 

子どもが薬を飲んでくれない!

も、あわせてお読みください。

 

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