眼科医・医学博士の
福岡詩麻です。
2022年秋に
東京大学より
博士(医学)の学位を
いただくことができました。
大学院に行かずに
クリニックでの診療と
並行しながらでしたので
何年もかかってしまいましたが、
やっと、
とうとう、
博士論文
『ジクアホソルナトリウム点眼液が
涙液油層に与える効果』
を書き上げることができました。
ご支援いただいた
すべての方々に深く感謝いたします!
どうもありがとうございました!!
博士論文にいたる臨床研究の
すべてをご指導いただいた
LIME研究会代表
伊藤医院 副院長
有田玲子先生(写真左)と。
博士号をとることは、
中学生のころからの夢でした。
担任の先生に
最終学歴と将来就きたい職業を
問われたときに書いたのが
大学院と医者でした。
医学部を目指して
勉強しましたが
実力不足で
ストレートでは東大理科三類には入れず
進学振り分けの制度を利用して
理科二類から進学しました。
最初の1年半ほど
よい成績をとるために
必死で勉強しました。
医学部を卒業して
東大病院で
内科の研修医を1年したあと
眼科に入局しました。
旧研修医制度、最後の学年です
新しい臨床研修医制度がはじまって
その年の眼科の入局者は
2人しかいなかったため
外来でも病棟でも
たくさんの患者さんを担当して
すべての専門分野の先生方から
直接ご指導をいただくことができました。
その後、
夫のアメリカ留学をきっかけに
自分も留学をしました。
帰国したあとに
大学院に行くという選択肢も
あったのかもしれないですが、
久しぶりに
臨床の現場に戻って
2年間のブランクで
すっかり抜け落ちてしまった
自分の知識と技術に驚愕するとともに
最初眼底検査のレンズの裏表すら
わからなくなっていました(苦笑)
患者さんとお話して
「私は外来が好きなのだー!!」
と気づいてしまい
大学院に行く機会を逸してしまいました。
大学院に進学せずに
東京大学大学院医学系 外科学専攻で
論文博士となるためには、
査読付きジャーナルに掲載された
自分が筆頭著者である
英文論文2本が必要です。
そして、
この2本の論文のテーマが
関連がなくてはなりません。
留学時までの論文では
内容が不十分でした。
大宮はまだ眼科西口分院の
院長になるため、
医局人事を離れ
関連病院を退職したタイミングで、
LIME研究会の
有田玲子先生に
いっしょに臨床研究をやりましょうと
おこえかけいただきました。
2015年秋のことです。
それから
LIME研究会で
いろいろな臨床研究に
たずさわる機会をいただく中で、
目薬により
涙のあぶらが増えるということに関する
2本目の論文の掲載が決まって
やっと
博士号の事前審査に
応募できるところまで
たどり着いたのが
2019年の半ばでした。
もとになる論文は英語ですが
博士論文は日本語です。
自分の英語の論文を翻訳したうえで、
他の科の先生にもわかるように
病気や検査の説明を加えていく
必要があります。
ずっと頭の片隅には
学位がまだとれていない…という
思いがあったのですから
さっさと
博士論文を書きあげればよいものの
日々の診療や家のこと
臨床研究のお手伝いをすることで
精一杯で
ついつい
自分のことを
後回しにしてしまいました…。
たくさんの苦手と
言い訳を乗り越えて、
「もういい加減
博士論文を書き上げよう!!」
と決意するのに
2年以上かかってしまいました。
博士号取得までには
5段階の審査と
最終手続きの書類をあわせて
6段階もの書類提出が課せられます。
最初の状態の
博士論文を書き終えて
3段階目の
学位申請資格審査の書類を
提出できたのが
2022年春。
予備審査として
審査員の先生方に
博士論文の内容を
英語でプレゼンし、
いただいたコメントを元に
博士論文を改訂したのが
2022年夏。
予備審査のあと
有田玲子先生に
前祝いしていただきました~!
そしてとうとう
2022年秋に
本審査が終了し、
学位をいただくことができました。
中学生ころの
自分の夢を叶えるのに
私は30年ほど
かかってしまいましたが、
とうとう
達成できて
たくさんの方に
お祝いの言葉をいただいて
こんなに嬉しいことはありません。
どうもありがとうございました!!
この記事が
夢を大事に持ち続けている方の
お役に立てれば幸いです。
みなさまに御礼のことばを書きました。
院長ブログもご覧ください>>
東京大学 博士(医学)の学位を取得しました (omiya-hamada-west.com)